ウンム・エル・ジマル

ヨルダン北部の玄武岩平原にそびえ立つ美しいウンム・エル・ジマルは、現代的な町であると同時に古代の遺跡発掘現場でもあるのです。ここには、ナバテア時代、ローマ時代、ビザンチン時代、ウマイヤ朝、マムルーク朝、オスマン帝国、そして現代までの約2,000年の魅力的な歴史と文化が息づいています。農業の中心地として栄え、ヒジャーズからダマスカスへのキャラバンルートへの中継地でもありました。曲がりくねった路地沿いの近くや小屋のような広場の周辺に建てられた、150以上の保存状態の良い古代の建造物を見学できます。 

 

ウンム・アル・ジマルはまた、訪問者に多くのものを提供する現代的な地域社会でもあるのです。この町を訪れれば、今もなお息づくベドウィンの文化遺産、ダウンタウンの商店や民家などが考古学的な体験をより豊かなものにしてくれるでしょう。ウンム・アル・ジマルへは、アンマンから車でわずか90分で着きますので、ヨルダン北東部にある他の同様の遺跡や、砂漠の城を始めとする日帰り旅行が簡単にできます。


ウンム・エル・ジマル

ウンム・エル・ジマルは、砂漠のキャラバンにとってのアラビアのオアシスと考えられています。首都アンマンから86キロメートル離れた場所に位置し、「ブラック・オアシス」として知られています。なぜなら、多くの黒い火山岩が存在するからです。この都市の歴史はローマ・ビザンティン時代にさかのぼります。古代のナバタンの集落を基にし、黒い玄武岩のブロックと似たような長方形のブロックで建設されました。


この素晴らしい都市には、公共または個人の使用のための多くの貯水池があります。ウンム・エル・ジマルのビザンティン教会の古代の遺物には、聖書に記載されているヨルダン川と都市、村々を表す古代のモザイクが含まれています。ウンム・エル・ジマルの近くには、修道士たちが瞑想に使用した15メートルの塔を持つウンム・エル・ラサスのビザンティンの集落の遺跡があります。歴史的には、ウンム・エル・ジマルはパレスチナとヨルダン、シリア、イラクの道路を結ぶ重要な拠点として知られていました。